國本真吾教授「大学評価学会　田中昌人記念学会賞」受賞

2024年３月２日、幼児教育保育学科の國本真吾教授（特別ニーズ教育学）は、自身が所属する大学評価学会より「田中昌人記念学会賞」を授与されました。
大学評価学会は、大学評価を扱った研究およびその普及を目的に2004年に設立されました。「田中昌人記念学会賞」は、学会の初代共同代表である故・田中昌人氏（教育心理学）の業績を顕彰するとともに、大学評価、大学問題、学費問題の研究を奨励する目的で設けられました。８回目の表彰となる今回は、第21回全国大会（早稲田大学）の期間中に開催された会員総会において、受賞者の発表と表彰状の授与が行われました。
國本教授は、著書『ライフワイドの視点で築く学びと育ち―障害のある子ども・青年の自分づくりと自分みがき―』（日本標準、2023年）において、障害青年の教育権保障の実践として広がっている「福祉型専攻科・大学」やそこでの青年の育ちを紹介するとともに、国が展開している障害者生涯学習政策を超える「ヨコ」への生涯学習として、「ライフワイド」の視点を提起しています。
本書で触れられている、障害青年の発達要求に基づく新たな「学びの場」創出の創造的なプロセスは、今日の大学教育改革のプロセスの問題性を想起させるものとなっており、その知見は障害の有無を問わず、大学教育のあり方や大学における青年期の発達保障のあり方を検討するものとして有益な視点を提供していると評価されました。このことから、学会における青年期の発達保障研究のさらなる発展に寄与する業績として、この賞が贈られました。

受賞業績

『ライフワイドの視点で築く学びと育ち―障害のある子ども・青年の自分づくりと自分みがき』(日本標準ブックレットNo.26)日本標準、2023年
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