助教 古都 丞美

1.教育に対する責任

私は本学において、主に調理学関連の科目を担当している。これは、栄養士資格取得における給食の運営に関する科目であり、資格必修科目である。この他にも、フードスペシャリスト資格取得に関する科目も担当している。

学校法人藤田学院ホームページ「教員紹介2023」

2.教育の理念

私は本学の教育活動において、以下の3点を重視している。

1) 基本的知識の定着
2) さまざまな食体験・調理体験の実施
3) 主体的な学びの推進

3.教育の方法

上述の教育理念を達成するため、次のような授業を行っている。

1) 調理学
栄養士として「安全」で「おいしい」食事を提供するため、調理の意義、調理操作の原理・要点、各食品の調理特性を理解することを目標としている。毎回ノートを取らせ、説明した内容をまとめられるようにしている。授業の進行は、調理手法別、食材別に説明し、体系的に学べるように工夫している。期末試験では、基本的な調理操作や食材の扱い方について事前に課題を出し、その中から出題することにより、知識の定着を図っている。
2) 調理学実習Ⅰ・Ⅱ
基本的な食材や調理器具の取り扱い方法、配膳形式、調理の際の衛生管理を実践する力を身につけることを目標としている。1週間前からレシピを配布し、どのような操作があるか予習をさせている。また、毎回レポート課題を出題し、実習内容の復習と反省をさせ、次回に生かすよう指導している。学期末には実技試験をおこない、一定程度の調理技術を習得しているか確認している。その他、学外の講師を招いたり、テーブルマナー講習会に参加させたり、多様な経験をできるよう工夫している。
鳥取短期大学ポータルサイト「シラバス検索」

4.学生による授業評価

2021年度の授業評価アンケートについては、いずれの科目も総合的な満足度(項目d)は「あてはまる」「ややあてはまる」の回答を合わせて、「調理学実習Ⅰ」が100%、「調理学実習Ⅱ」が96%であった。しかし、「調理学実習Ⅱ」の興味に関する項目(項目a)について「あまりあてはまらない」の回答が8%であった。2年次後期に開講される授業であり、栄養士の資格必修のため仕方なく履修している学生がいると考えられる。調理に対し興味・関心を持てるよう、さらなる工夫が必要だと考えている。

5.教育改善への取り組み

教育改善への取り組みとして、まずは学内のFD活動へ参加している。自分自身の授業の振り返りをおこなったり、これまでの自分の教育や学生対応について考えたりする機会としている。また、毎年授業内容を見直し、学生の能力や理解に合わせた授業を実施できるようにしている。

6.今後の目標

1) 短期的な目標
  1. 学修内容の理解と知識の定着率の向上
  2. 主体的な学びとなる事前事後学習の検討
2) 中・長期的な目標
  1. 「心遣い」を実践できる学生の育成
    栄養士業務は人を健康にすることを目標としているが、食事は健康になるための道具ではなく、人が生きていくことそのものだと考えている。学生は、食事摂取基準や数値合わせの献立を作成しがちである。それらも大切なことであるが、人の生きていく楽しみを制限する食事ではなく、支える食事の提供の必要性を、担当科目を通して学生に伝えていきたいと考えている。
最終更新:令和4(2022)年6月13日

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