助教 加古 大也

1.教育に対する責任

私は本学において、主に食品学・栄養学関連科目を担当している。食品学総論、栄養学総論、生化学及び各実験は高等学校までで学習する生物学及び化学の流れをくむ分野であり、食品成分の化学構造、化学的特徴、人体の構造、酵素反応などが関係する。これら科目を学ぶための基礎知識の確認・定着を図る科目である生物有機化学も担当し、一連の流れの中で体系的な学びができる。これらの科目は栄養士必修科目であり、また、食品学総論、栄養学総論、食品学実験はフードスペシャリスト必修科目である。
専攻科においては食品学特論、栄養学特論などを担当し、栄養士課程において過去に学習した内容の復習だけでなく、専攻科生の入学目的に合わせた管理栄養士国家試験合格に向けた対策も行っている。

学校法人藤田学院ホームページ「教員紹介2023」

2.教育の理念

私は、本学の教育活動において、以下の2点を重視している。

1) 栄養士もしくは食にかかわるものとして必要な知識を身につける。
2) 情報をきちんと整理し、理論的に考える力を身につける。

3.教育の方法

上述の教育理念を達成するため、1年次に学修する食品学や栄養学、生化学などの専門基礎科目では内容を身につけることができるよう、テキストや副教材だけでなく、身近な商品なども例に挙げ、授業を行っている。また、随時演習や必要に応じて補習なども行い、希望するものが勉学に取り組むことができる環境づくりを心がけている。また、2年次の実験・実習系科目では1年次に学修したことの復習となるよう、その時の内容を取り入れつつ身近な食材を実験分析に用いるなど学生にとって敷居が低くなるようにしている。

鳥取短期大学ポータルサイト「シラバス検索」

4.学生による授業評価

2021年度の授業評価アンケートにおいては、興味を持つことができた・満足できたなど学生の授業への取り組みは平均より低い評価である一方で、質問や意見が言える環境づくり、適当な資料などは比較的平均かそれ以上であった。生物有機化学や生化学、栄養学などは学生にとって苦手な科目であり、元々科目への敷居の高さと専門科目における専門用語の多さによるものも少なからずあると思われる。実験科目では全体として平均よりも高い評価であり、1年を経て苦手意識が若干だが和らいだものかと思われる。

5.教育改善への取り組み

授業においては多くの学生が苦手とする内容が多い。そのため、①入学前教育の充実および学生の学力把握、②初年次教育を意識したキャリア科目の導入、③授業の進度に合わない学生のための勉強会の設定、に取組んでいる。①では理科や算数などの入学前課題を複数教員で作成し、実施している。また、有効な活用はできていないがプレースメントテストを導入した。②では1年次前期にキャリア形成基礎の科目を立ち上げ、大学生活に慣れ、学修の不安を少しでも取り除こうとしている。実際に、学びスペースの活用は増加しているとのことである。③に関しては、コロナ禍で実施回数は減少しているが、今年度はオンラインで2回実施した。できれば学習習慣の定着も兼ねて教室で行いたいと考えている。

6.今後の目標

1) 短期的な目標
  1. 学生が勉学に取り組むことができる環境づくり
  2. 学生の勉学に対する苦手意識を少しでも減らせる授業づくり
2) 中・長期的な目標
  1. 学生が主体的に勉学に取り組むことができる環境づくり
  2. 課題解決に取り組むことのできる学生の教育
最終更新:令和4(2022)年7月1日

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