准教授 植木 洋

1.教育に対する責任

私は本学において私は本学において主にビジネス系科目を担当している。特に、情報・経営専攻においては経済学、現代社会論などを担当している。また、プロジェクト演習(ビジネス)のようなPBL型学習の科目担当者でもある。教養科目では、キャリアデザイン入門や国際関係論などを担当している。

学校法人藤田学院ホームページ「教員紹介2023」

2.教育の理念

私は、本学の教育活動において、以下の3点を重視している。

1) 基礎学力の形成を重視している。
2) 他者と共に主体的に課題解決を目指す力を養うことを重視している。
3) 社会科学的手法を活用して社会・経済を分析的に観るとともに、表現する力を養うことを重視している。

3.教育の方法

上述の教育理念を達成するため、1年生前期の必修科目である経済学では次のような取り組みを行っている。
基礎的な学力の形成を目指し計算問題などを取り入れるとともに、小テスト・定期試験にその内容を組み入れ、定着を図っている。また、新聞に載っている現実の経済事象について要約する事前学修とともに、授業中に学んだ経済理論を当てはめる【ワーク】にグループで取り組ませている。これによって社会科学的な手法を用いて経済事象を理解する力を養っている。成績は、定期試験60%、小テスト10%、提出物15%、授業への取り組み姿勢15%で評価している。
また、1年生後期の選択科目であるプロジェクト演習(ビジネス)では学生がグループで解決策を模索・提示するPBL型学習を担当している。この授業で、学生は他者と協同して学びを深めるための様々な学修方法を経験する。
ひとつは、行政が発行する報告書をグループ単位でレジュメ報告することが挙げられる。この場合、要約や論点・疑問点の提示それへの回答など事前準備が必要となり、グループ内での役割分担や担当範囲への責任感などが求められる。また、この学修はのちのフィールドワークへの事前学修ともなっている。
もうひとつは、フィールドワークを通じ現実の課題を知った後、グループワーク技法を活用して課題解決策を考え発表する学修が挙げられる。ここでは、グループ内での役割分担や担当範囲への責任のみならず、ともに課題解決策を模索する共同作業が必要となってくる。
以上の学びを通し、学生は地域が抱える社会的・経済的課題を知るとともに、グループによる解決策の模索を通じて主体性やコミュニケーション能力、グループ内での役割の認識など社会人として必要とされる力を養っていく。
成績は、レポート35%、発表35%、授業態度30%で評価している。

鳥取短期大学ポータルサイト「シラバス検索」

4.学生による授業評価

2021年度の授業評価アンケートにおいて、経済学については「1.授業内容への興味」(2.98)や「4.授業への満足」(3.2)などの項目でいずれも全体平均(授業への興味3.34,授業への満足3.38)を下回る結果となった。要因としては2021年度から新たに取り入れたテキストを、学生の理解度に合わせた形で活用しきれなかったことにあるのではないかと考えている。2022年度はその反省を活かした授業づくりを心掛けている。
一方、2年次後期の教養科目である国際関係論では、一昨年度から後述したような教育改善の取り組みが実り、「1.授業内容への興味3.61(全体平均3.38)」「4.授業への満足3.7(全体平均3.4)」となった。特に、「2.事前事後学修に積極的に取り組んだ3.52(全体平均3.15)」はその成果を明確に示すものと言える。

5.教育改善への取り組み

FD委員として学内で開催されるFD研修の成功に尽力している。また、授業見学は他の教員の実践方法を知る良い機会に、授業評価アンケートは自らの授業の改善点への気づく機会として活用している。
教育改善への取り組みとして、国際関係論では一昨年度から事後学修として【レポート課題】を導入した。400字の原稿用紙に授業テーマに沿った課題を提示し、手元のノートを参考にレポートを書かせるとともに、成果物に対するフィードバックを実施している。こうした取り組みを通じ社会科学的な視点の形成とその表現力の向上に努めている。

6.今後の目標

1) 短期的な目標
  1. 学生の基礎学力、特に「内容を要約する力」「論点を設定する力」の向上を図る。
  2. 学生のグループワークの質、特に「主体性」と「協働性」の向上を図る。
2) 中・長期的な目標
  1. 教育の質改善に資することを目的に、研究の継続と発信に努める。
  2. FDやIRなどの研修の機会を活用し、大学教育に関する知見を広める。
最終更新:令和4(2022)年6月27日

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