鳥取短期大学

准教授 上島 逸子

1.教育に対する責任

私は本学において、主に幼児教育保育学科専門教育科目を担当している。保育内容群の「保育内容総論」「保育内容(言葉)」、教育福祉群の「保育者論」、実践群の「教育実習Ⅰ」などである。特に「保育内容総論」「教育実習Ⅰ」は、入学直後の1年次前期に授業を行う科目であることから、保育に関する知識及び実践の基盤づくりを目指している。また、実務家教員として、保育の実際を意識して伝えることによって、総合的に保育を捉えさせるようにしている。

学校法人藤田学院ホームページ「教員紹介2021」

2.教育の理念

私は、本学の教育活動において、以下の3点を重視している。

1) 実践(実習)に活かせる学修内容の充実を図り、授業展開を工夫すること
2) 想像力と創造力を培い、思考力・判断力・表現力を身につけさせること
3) 学びに対する意欲を持ち、学び方を学んで学び続けようとする学生を育てること

3.教育の方法

上述の教育理念を達成するため、例えば1年次前期「保育内容総論」では、保育の実践例や、保育者の姿・子どもの様子等を捉えた映像・写真などを用いて、解説したり演習を行ったりするとともに、できるだけ実習を想定しながら考えさせるようにしている。また、幼稚園教育要領解説・保育所保育指針解説等を読んだりまとめたり書き写したりする活動を事前・事後学修に取り入れ【事前・事後学修ワークシート】、それを解説や演習に用いることで、重要性と必要性に気づかせたいと考えている。保育に関わる新聞記事を切り抜きノートにまとめる新聞ノートの作成を随時促し、授業でも扱うことで現実に向き合うことの大切さを意識させ、学びが継続するように努めている。成績評価は、定期試験(筆記)70%、課題20%、授業態度10%で行っている。
1年次後期「保育内容(言葉)」では、「聞く・話す・読む・書く」を意図的に仕組むようにしている。授業の中で、調べる・尋ねる・話し合う・伝えるなど、学び方の様々な方法を体験させたり、想像したり創造したりする機会を設けたりしている。具体的には、資料を用いて本時のコンセプトを示した上で、そのコンセプトに繋がるワークショップを行う。本時のコンセプトに関わる言葉の特質について、事後学修として課題を提示する【授業資料・ワークシート】。また、保育は遊びを通して総合的に行われるものであることから、「言葉と遊び」を中核に据えて、学生自身が「遊びを通した言葉の習得」を体感するように授業を展開する。子どもの言葉と向き合うために必要な知識や技能を身に付けることができたかについて評価するために、レポートの提出を求めている。

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4.学生による授業評価

2019年度の授業評価アンケートにおいて、「保育内容総論」については、全体的にほぼ平均的な評価と同様の結果であった。「到達目標達成」に関わる項目cのみが平均値3.2に対して3.1という結果だった。授業内容が多岐にわたってしまい、重要なポイントを示せないまま授業を進めた結果ではないかと分析している。また、昨年度は特に、具体的事例が不十分だったこと、幼稚園教育要領解説・保育所保育指針解説についての説明が不足していたことを反省している。「保育内容(言葉)」については、全体的な平均値とほぼ同様な結果であったが、「事前事後学修への積極的な取り組み」に関わる項目bが2.9と一番低く、全体の平均3.1を0.2ポイント下回る結果となった。昨年度新たな取り組みとしてグループごとに子どもの言葉の特質に関わる課題を選択させ、それについて絵本を通した発表を行わせたが、課題の内容が難しく、かなり抵抗があったと考えられる。「保育者論」については、個人的には昨年度の評価より少し上がったが、全体の平均値が伸びている中で、非常に低い結果となっている。特に、項目eと項目gは2.7であり、平均値より0.6ポイント低い。「説明・指示の不明瞭さ」「授業集中への配慮不足」がその内容である。この授業に関しては、卒業前ということもあり、保育者・社会人としての資質を強く意識させ、授業態度、準備、課題提出等について厳しく指導した。2年次後期の「保育者論」の授業の内容・在り方を自分自身に問い直す必要がある。

5.教育改善への取り組み

学内で開催されるFD研修に参加し、学んだことを授業の中に取り入れ、検証するようにしている。学科で開催したFD研修では、事前・事後学修について情報交換する中で様々な取り組みを学んだ。さらには学生に真摯に向き合い、自分自身が改善へ向けて具体的な取り組みを丁寧に積み上げていく必要性、そして、学科として連携して取り組むことの重要性を再確認した。
授業においては、授業評価アンケートの結果を受け、学生が何を必要とし、何を望んでいるのかを踏まえて、自分自身が話し方や接し方を変えていくこと、ポイントを押さえたわかりやすい授業内容にしていくこと、事前・事後学修の内容を意欲喚起できるものに変えていくことに努めている。これらのことを踏まえ、教育の方法で述べたことを実践していく。なお「保育者論」については、授業内容を吟味し、学生が意欲を持って取り組めるようにしていきたい。

6.今後の目標

1) 短期的な目標
  1. スライド・板書・説明・資料・ワークシート等を工夫して、専門的でありながら理解しやすく深まりのある授業を構築し、今後に生かせると実感できる演習を仕組む。
  2. 保育現場の実践例を集め、授業で活用することによって、学生の興味・関心を高め、学生一人一人が自分の保育者像を作り上げられるようにする。
  3. 新聞ノートづくりを継続させ、保育者・社会人としての視野を広げさせる。
2) 中・長期的な目標
  1. 保育には想像力と創造力が欠かせないものであることから、想像したり創造したりする機会を授業の中に設けていく。その過程において思考力・判断力・表現力を育む。
  2. 自ら課題を見つけ、自力解決することによって学び方を学び、課題解決力を身に付けさせる。
最終更新:令和2(2020)年6月30日

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