鳥取短期大学

准教授 三沢 英貴

1.教育に対する責任

私は本学において情報系の教育を担当している。その中でも「情報処理」「情報数理」「データベース」の分野を中心に教育している。また、情報系を学ぶために必要な論理的思考力を養うための「数学」や基本情報技術者等の国家資格対策、ビジネス系に必要な「統計」、情報系の知識と技術を活用して課題を解決する「プロジェクト演習」も担当している。他の情報系(「ネットワーク」「Webデザイン」「プログラミング」などの分野)については、同学科の他の専任教員が担当している。

学校法人藤田学院ホームページ「教員紹介2021」

2.教育の理念

私は、本学の教育活動において、以下の3点を重視している。

1) 学習内容と現代社会における活用を具体的に関係づけること
情報系は、論理的思考を問う内容が多く、その理論だけを学ぶことは非常に難しい。学生の理解を深めるためには、学ぶ意欲を引き出す必要がある。
2) 学生自身が自己に対する正確な評価を下すことができること
 卒業後、組織の一員となった場合、自身の現状を把握することは、その後のキャリアプランに直結すると考えている。
3) 業務にて活用できるスキルを習得させること
科目によっては、産業界のニーズを捉え、学術的な理論中心ではなく、実務のためのスキルを重視することも必要である。

3.教育の方法

上述の教育理念を達成するため、 例えば1年次前期必修科目である「情報処理総論」では、次のような授業を行っている。
本科目は、情報処理を情報活用として捉えて、その基本的な考え方(情報とデータの違いや情報の再生産(情報収集・情報分析・情報構成・情報発信のサイクル))やインターネットの活用などをテーマに取り上げている。情報の再生産においては、考え方を学んだ後に【グループプレゼンの課題】を課すことで理論と実践を体験、インターネットの活用については、【エンドユーザーとしての活用における利点と危険性】について具体的な事例に基づいて指導している。
また、1年次後期選択科目である「プロジェクト演習(情報)」では、企業が抱える課題(業務の効率的スケジューリング、効率的情報管理、効果的な情報発信など)を主な素材として、情報処理技術に関する知識・スキルを活用しながら、チームによる課題解決型学習(PBL:Problem Based Learning)を行う。そのため、学生自身がチーム内における役割を認識、チームへの貢献度を正しく自己評価できるようになることを一つの目標としている。そこで、チーム内における役割分担を明確に実施させ、その役割に基づいた【自己評価及び学生間ピアレビュー】を実施している。

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4.学生による授業評価

2019年度の後期授業評価アンケート結果について、いくつかの例を示す。
1年次前期必修科目である「情報処理総論」(満足:41% やや満足:54%)や2年後期選択科目である「データベース」(満足:56% やや満足:44%)に対する総合的な満足度は履修者の95%以上からポジティブな評価を得ているが、1年次前期選択科目である「情報数理」(満足:37% やや満足56%)や1年次後期選択科目(満足:29% やや満足:49%)などの論理的思考力を取り扱う科目においては、年度によりポジティブな値が変化する傾向がある。
また、全ての科目において伸び悩んでいる項目の一つが授業時間外の学習への取り組みである(特別研究を除くすべての科目において約65%~80%の取り組み率)。授業時間外の学習を学生に自主的に取り組ませることは、容易ではないため、今年度からは復習課題を増加させ、それを事後学習として提示することとしている。

5.教育改善への取り組み

学内で開催されるFD研修には欠かさず出席している。また、授業見学についても時間的に可能な限り参加している。
授業においては、上述した理念を達成するため、可能な限り可視化した授業資料の作成に力を注いでいる。特に情報分野は、技術の進歩に伴い学習内容が変化する可能性が高いため、テキストではなく最新の動向を踏まえた資料を作成・提供している。また、担当科目の中間試験前にはオリジナルの【問題集と解答例】を作成、学生に取り組ませたりもしている。

6.今後の目標

1) 短期的な目標
  1. 学科内にて継続的に科目間連携を検討し続けること
  2. 学生の発言機会を増やすことで理解を深めさせること(特に資格対策講座)
2) 中・長期的な目標
  1. 学習内容の可視化を継続・拡充させていくこと(最新の理論や演習科目にて)
    情報系科目では、最新の技術にまつわる考え方をいかに理解させるか、それをどのように実践と結びつけるかが重要である。具体的には、現実社会における活用の可視化(自分たちの生活に関わっていることの可視化)、技術的な内容そのものの可視化については継続的に実施、拡張していきたい。
最終更新:令和2(2020)年6月29日

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