鳥取短期大学

助教 長岡 絵里佳

1.教育に対する責任

私は本学において、全学科・専攻対象の特別科目である図書館司書科目13科目中6科目を担当している。「図書館概論」や「生涯学習概論」など図書館や司書全般に関わる基礎知識を解説したり、「図書館サービス特論」では実践的なスキルが学べるようグループワークを導入したりしている。さらに、司書科目の主たる専任教員として、科目間の連携をすすめ、担当教員間の交流を促進している。国際文化交流学科の専門教育科目では、因幡の傘踊りや和太鼓など地域の伝統文化を学ぶ「地域社会体験B」などを担当し、地域の特別講師との連携を図り、学生の学びが深まるよう支援している。また、や平成30年度から開講された学校司書科目では、「学校図書館概論」や「学習指導と学校図書館」などを担当し、学校司書科目間の連携、さらに司書科目との連携を図っている。

学校法人藤田学院ホームページ「教員紹介2021」

2.教育の理念

私は、本学の教育活動において、以下の3点を重視している。

1) 今日的な課題についての知識と理解を深めること
学生たちが図書館を取り巻く状況について実感を伴って理解し、その問題にどのように向き合うか自分なりに考える姿勢を身に着けることが重要である。
2) 人と接する仕事に適したコミュニケーション力を身につけること
コミュニケーション力の育成は、国際文化交流学科の教育として重視しているだけでなく、司書や学校司書にも必要な力として重視している。
3) 地域社会の担い手として活躍しようという意欲・態度を身につけること
山陰両県で働く学生が多いため、地域の現状と課題を理解し、地域に愛着をもって積極的にかかわろうとする態度を育成することが重要である。学科の教育だけでなく司書科目においても地域課題を積極的に取り上げ、学生とともに考える授業を実践している。

3.教育の方法

上述の教育理念を達成するため、「図書館概論」では、無料の原則、都道府県立図書館の役割、図書館の自由などについて、新聞や雑誌記事などを紹介し、【ワークシート】を用いて事前に自分の意見を考えさせ、グループ活動で意見交換をして考えを深めたり広げたりしたことを振り返ることができるようにしている。「情報サービス論」では【ビブリオバトル】を取り入れ、本を紹介しあうことを通じ、人に本をすすめる内容や方法を考え実践できる力を育み、人の紹介を聞いて共感する楽しさを学ぶことができるように工夫している。また、【新聞のスクラップ】を作成させ、情報収集・整理の難しさと奥深さを体感させるとともに、定期的にスクラップを持ち寄り、他の学生と交換させ、良い点見習いたい点などを話し合うグループ活動を行っている。
「地域社会体験B」では、伝統文化について図書館の資料を用いて調べるだけでなく、実際に携わっている地域の方に直接指導を受け、学生自身が伝統文化の奥深さを体感するとともに、地域の方との交流を通して生き方や価値観なども学んでいくことができるように授業を実施している。

鳥取短期大学ポータルサイト「シラバス検索」

4.学生による授業評価

2019年度の授業評価アンケートにおいては、授業に対する総合的な満足度(項目d)に対して、前期科目「図書館概論」(回答数25)では「あてはまる」52%、「ややあてはまる」48%、「図書・図書館史」(回答数25)では、「あてはまる」52%、「ややあてはまる」44%とほぼすべての受講生が肯定的に回答している。一方、「図書館サービス特論」(回答数38)では「あてはまる」37%、「ややあてはまる」42%であり、「ややあてはまらない」「あてはまらない」あわせて21%の受講生が否定的な回答をしていた。学生のニーズを把握し、授業内容の改善に努める必要がある。前期後期を通して、例年低くなる傾向にあるのは、事前事後学修の取り組みについてたずねた項目bとシラバスの「到達目標」の達成度をたずねた項目cである。項目bについては、とくに「図書・図書館史」(回答数25)では36%、「生涯学習概論」では40%の受講生が「ややあてはまらない」または「あてはまらない」と回答しており、事前事後学修の取り組みが不十分であることがわかる。どちらも集中講義形式で開講している科目のため、効果的な事前事後学修の実施が難しいものの、科目間連携を図り工夫していきたい。

5.教育改善への取り組み

学内で開催されるFD研修やFD・SD合同研修への参加はもとより、学外での研修にも積極的に参加したり、企画したりしている。本学の付属図書館と連携しイベントや研究会を開催することで自己研鑽につとめるとともに、地域の公共図書館や学校図書館に関する様々なイベントや司書の研修等にできるだけ参加して最新動向や情報の収集を行い、授業内容や教材に反映させている。日ごろから司書科目や学校司書を担当する教員と密に連絡をとりあい進捗状況をたしかめたり、学生の様子など情報交換をしたりすることに加え、独自の情報交換会を主催し複数の科目間での意識共有を図り、司書科目全体の教育改善を行っている。また、学生の状態やニーズに合致した教育となるように、授業時だけでなく授業終了後や授業時間外での学生への声かけや目配りを心がけ、学生の状態や変化を把握しようと心がけている。

6.今後の目標

1) 短期的な目標
  1. 司書科目における情報リテラシー教育の検討と導入
  2. 司書科目と学校司書科目、学科専門科目の科目間連携の推進
  3. 学生が主体的に学び続けることができる事前事後学修の検討
2) 中・長期的な目標
  1. 司書科目受講生のコミュニケーション能力の向上
  2. コミュニケーションに苦手意識をもつ学生への指導・支援方法の開発
  3. 学校司書の教育内容の充実と地域との連携
  4. 司書の実践力を向上させるための授業方法の開発
最終更新:令和2(2020)年6月30日

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