8年目を迎えた鳥取看護大学 ~5つの看護力を培う~
鳥取看護大学は今年で8年目を迎えます。平成27年、地元鳥取県の多くの方々からの要望と支援を受けて、「地域に貢献する看護職を育成する」ために創設された大学です。すでに第1期生から第4期生が卒業し、その85%が鳥取県の医療機関へ、92%が島根県も併せた山陰両県の医療機関へ就職しています。平成31年には大学院も創設し、この春に第2期修了生を送り出しました。地域に貢献し地域医療を支える有能な人材として活躍することでしょう。
本学では、人間的成長を重視し、4年間をとおして「向き合う力」「寄り添う力」「論理的に看護実践する力」「連携・協働する力」「地域とともに歩む力」を5つの看護力として培っています。本学の卒業生たちは、かならずや「地域」を見すえた質の高い看護ができる人材に成長すると確信しています。
鳥取看護大学
学長 荒井 優
シンボルマークは、寄り添う2枚の葉を表し、本学がめざす「豊かな人間性で患者に寄り添う人材」を表現しています。イメージカラーの緑と黄緑は、新芽の若々しさや瑞々しさをイメージさせる色として、人の成長・発展を表しています。また、ロゴタイプはシンボルマークとの調和を考えて作成したオリジナル書体であり、シンボルマークと組み合わせて使用することで、より視覚的に分かりやすく本学のイメージを伝えることができます。
本学のシンボルマークである二葉の耳を持つマスコットキャラクター「かんとりぃ☆」です。その耳で患者さんの話をしっかり聞き、心からの看護を志しています。また、顔は鳥取の名産「梨」を、からだは白衣をイメージしています。特徴的なポーズは、星座シグナス(白鳥座)を見上げています。名前には「看(かん)」と「鳥(とり)」を入れ、キャラクターの持っている「☆」をつけました。「地方(カントリー)」の輝く大学となりたい、という願いを込めています。
大学評価は、大学・短期大学の教育研究活動の継続的な質の保証や改善・向上、主体的な改革・改善への取り組み、学生支援や管理運営など、あらゆる面から大学・短期大学を評価するものです。鳥取看護大学は、(公財)大学基準協会による令和2年度大学評価(認証評価)の結果「適合」と認定されました。
鳥取看護大学の特色
■ 地域に根ざす4年制看護大学
鳥取看護大学は、地域の要望に応えて、平成27年4月に開学しました。緑豊かな自然環境、充実した学舎、さまざまな実習施設での学びを通感じることのできる質の高い看護者をはぐくみます。
●学部・学科 看護学部看護学科
●入学定員 80名
●取得学位 学士(看護学)
●取得資格 看護師国家試験受験資格(全員)
保健師国家試験受験資格(選択制 人数制限なし)※
※単位修得による履修条件があります。
養護教諭二種免許状(選択制 保健師免許を取得し、指定科目の単位を修得した場合)
●想定する就職先・進路
医療/病院、診療所、老人保健施設、訪問看護ステーションなど
福祉/介護老人福祉施設、老人ホーム、ケアハウスなど
行政/都道府県(保健所、県庁など)、市町村など
教育/小学校・中学校など(養護教諭)、看護師養成施設(教員)など
民間/企業の健康管理部門、製薬企業(MR)など
進学/大学院、海外留学など
その他/国内外のボランティア団体、国際協力NGO団体など
■ 育成する人材像
これからの社会が求める看護者を育成する大学として、次のような人材を育成します。
■ 育成する5つの力
上記の「育成する人材像」を教育理念にすえた上で、看護専門職にたずさわるものとして、次の「5つの力」をはぐくみます。
看護学部 看護学科
(入学定員80名)
■ 教育課程
本学の教育課程は7分野からなり、それらを学年進行にそって段階的に学修するように配置しています。特に教育課程のひとつに「地域包括支援分野」を設け、地域における看護を重視していることが本 学の特徴です。高度な看護ケアの修得はもちろんですが、さらに地域包括ケアシステムを軸とする看護実践を学びます。地域医療・在宅医療を支える看護職として、地域に貢献できる人材となることをめざします。
■ 学外実習
鳥取看護大学は「地域とともに歩む」大学です。とくに「地域包括支援分野」をおいて、将来の地域・在宅、連携・協働のあり方を見すえて活躍する看護師・保健師の育成をめざします。実習では段階的に4年間で確かな看護実践力が身につくように科目を配置しています。さまざまな健康レベルの人びとに接し、自分自身に向き合いながら、看護ケアとはなにか、どうあるべきかを探求します。1~4段階で構成された実習プロセスにより、看護を実践するために必要となる知識と技術の修得を繰り返し、確かなものにしていきます。
4段階の実習プロセスで確実にステップアップ!
1年生から地域に触れ、健康レベルの高い人びとの生活から、徐々に健康レベルの低い人びとの生活へと認識の幅を広げます。4年生で再度、健康レベルの高い、地域で生活する人びとの健康について認識を深めていくプロセスをたどります。実習プロセス最終の第4段階では、地域志向展開実習をとおして、連携・協働の実際を学び、看護を統合するプロセスを歩みます。さらに看護統合実習では、これから遭遇する課題への取り組みを修得し、自分の進む方向性を明確にします。
鳥取県全域に自宅から通える実習先を確保
鳥取看護大学では学生の希望にあわせ、実家から通える自身の地元で学外実習が行えるよう、鳥取県全域と島根県や岡山県をふくむ22市町村に協力施設を確保。できる限り、東部が地元の学生は東部で、西部が地元の学生は西部で、中部在住や遠県出身の学生は本学の近くで学外実習に取り組めるようにしています。
大学院 看護学研究科 看護学専攻(修士課程)
●学科専攻 看護学研究科 看護学専攻(修士課程)
●修業年限 2年
●学 位 修士(看護学)
●専門分野 地域イノベーション看護、地域志向臨床看護
●その他 長期履修制度、夜間・土曜開講 有
履修証明プログラム
■『未来志向型ナース育成プログラム』開講
「履修証明プログラム」は、社会人などを対象とした学びの証明制度で、大学などが学修プログラムを開設し、修了者に対して学校教育法に基づく履修証明書を交付する制度です。
今、「地域包括ケア」として、病院などの施設と在宅を切れ目なくつないだ看護が求められています。本学の「履修証明プログラム」は、地域の力につながる学びとして、①看護学部・大学院看護学研究科を有するキャンパスで学ぶ教育環境、②地域特性・地域ニーズをふまえたカリキュラム展開、③履修者の学習効果を高め、職務上の利便性を考慮した3期開講の3つの特徴を有しています。地域とともに歩み、地域の未来をみすえて、ともに学び合いましょう。
鳥取看護大学棟
■ 施設・設備
5階建で、1階は「まちの保健室」などを開催するかんとりぃ☆ホールや事務室、2階には大小さまざまな講義室やロッカー室を整備しています。3階には実習室や実験室があり、看護の基本的技術を実践的に学ぶことができます。4階には医療関係の専門書が充実した付属図書館別館やパソコンを完備した図書館サロンがあり、自主学習をする環境が整っています。5階には専任教員の研究室を備え、屋上では車椅子などの訓練実習を行うことができます。
1階 かんとりぃ☆ホール
2階 講義室
3階 基盤看護学実習室
3階 成人・地域包括看護実習室
3階 母性・小児看護実習室
3階 実験室
4階 演習室
4階 付属図書館 別館
4階 図書館サロン
屋上 車椅子訓練実習スロープ